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OpenAI、新モデル「GPT-5.6」を発表 コーディング・知識労働で性能向上

OpenAIは2026年7月9日、新モデル「GPT-5.6」を発表した。フラッグシップの「Sol」、日常業務向けの「Terra」、最もコスト効率に優れた「Luna」の3層構成で、同日よりChatGPT、Codex、APIを通じて順次提供を開始した。世界規模でのロールアウトは今後24時間かけて完了する見通しだという。

長時間にわたる実務ワークフローを測定する「Agents’ Last Exam」で、Solは53.6を記録し、Anthropicの「Claude Fable 5」を13.1ポイント上回った。中程度の推論設定でも、推定コストを約4分の1に抑えながら同モデルを11.4ポイント上回っている。コーディング分野では、最大推論を適用したSolが「Artificial Analysis Coding Agent Index」で80を記録して新たな最高値を樹立し、出力トークン数を半分未満、コストを約3分の1に抑えつつFable 5を2.8ポイント上回った。負荷の高いタスク向けには、4つのエージェントを既定で並列稼働させる「ultra」モードも新設された。

料金は100万トークンあたり、Solが入力5ドル・出力30ドル、Terraが入力2.5ドル・出力15ドル、Lunaが入力1ドル・出力6ドル。前モデルのGPT-5.5と比べ、Lunaはほぼ同等の性能を半分未満のコストで達成し、Terraはさらに低コストでそれを上回るなど、価格性能比の引き上げが今回の改良の軸になっている。プロンプトキャッシュも見直され、キャッシュ書き込みは非キャッシュ入力単価の1.25倍で課金される一方、キャッシュ読み取りには引き続き90%の割引が適用される。

安全面では、生物・サイバーの両分野で従来モデルより能力が向上したものの、「Critical」の閾値は超えていないとしている。GPT-5.6 Solのサイバー防御機能は、前モデル比で有害の可能性がある活動を約10倍多く検知・ブロックするようになったといい、一般提供前には人手によるレッドチーミングと約70万A100e GPU時間規模の自動テストを組み合わせた検証を実施したという。サイバー領域の高度機能を使う個人・組織は、9月1日までにハードウェア保護されたパスキーによるアカウント強化が求められる。

知識労働の分野でも改善が示された。プレゼンテーションやスプレッドシート作成では、テンプレートや参照ファイルのレイアウト・書式ルールをより忠実に踏襲できるようになり、数値更新の指示に対してGPT-5.5ではスライドマスターの構成要素が欠落する例があったのに対し、GPT-5.6では参照ファイルの構成により忠実に従う結果が示されたという。Web閲覧タスクを測る「BrowseComp」ではSolが92.2%を記録し新たな最高水準となった。

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