Google DeepMindのAI気象モデル「WeatherNext」が、ハリケーン「メリッサ」のジャマイカ上陸を5日前に80%の確信度で予測し、現地の避難対応に貢献したことが2026年5月16日に報告された。弱い初期風速からカテゴリー5まで発達するケースをここまで早期に予測できたのは初めてのことだとされる。
WeatherNextが従来の数値予報モデルと異なる点は、台風・ハリケーンの「進路」と「強度」の両方を同時に精度高く予測できることだ。米国ハリケーンセンター(NHC)のマイケル・ブレナン所長は「熱帯性低気圧は構造と強度が急速に変化するため、他の気象現象より予測が難しい」と述べており、この強度予測の改善が実用上の価値を持つ。
ジャマイカ気象局は早期の警報を受けて資源の動員と住民避難の調整を有効に行えた。避難と事前準備によって被害が減少したとの評価がジャマイカ側から示されている。5日前という予測リードタイムは、物流や医療体制の準備に十分な時間をもたらした。
Googleはこの技術をフィリピン・台湾・インドネシア・ベトナムの気象機関にも展開しており、日本・オーストラリア・インドへの拡大も計画中だ。気候変動による極端気象の頻度増加を背景に、AIを活用した早期警報体制の整備は世界規模で重要課題になっている。



