Google DeepMindは2026年4月14日、ロボット向け推論モデルの新世代「Gemini Robotics-ER 1.6」を発表した。物理世界を理解し実世界のタスクを実行するAIとして、前世代のER 1.5およびGemini 3.0 Flashを上回る性能を達成している。
今回の主な追加機能は「計器読み取り」だ。圧力計、温度計、液位ガラスなど工業現場で使われる計器を映像から解析できるようになった。ボストン・ダイナミクスとの共同開発で実現した機能で、画像のズーム処理とコード実行を組み合わせたエージェント・ビジョンにより93%の読み取り精度を達成している。
既存機能の強化も図られた。物体の検出・カウント・空間推論の基盤となる「指差し(ポインティング)」機能では複数要素への同時対応と「存在しない物体は指差さない」判断精度が向上。複数カメラからの統合理解を必要とする「成功検出」も精度が改善し、タスク完了の自律判断がより確実になった。物理的安全制約の遵守精度も前世代比で向上している。
Gemini Robotics-ER 1.6はGemini APIおよびGoogle AI Studioで開発者向けに提供されている。ロボットを工業環境に本格的に導入する上での重要な壁のひとつだった計器読み取りへの対応は、製造・インフラ点検・物流などでの応用範囲を大きく広げるものだ。



