Google DeepMindは7月30日、ロボットの「高度な脳」として動作するAIモデル「Gemini Robotics ER 2」を発表した。ロボットが継続的な映像を見ながら自分の作業進捗を追跡し、複数のロボットが役割分担しながら連携して1つのタスクをこなせるようになる。7月28日発表の基盤モデル「Gemini Robotics 2」がロボットの動作そのものを担うのに対し、ER 2はその動作を計画・監督する上位レイヤーという位置づけになる。
新モデルは映像理解の面で、進捗を5段階(0〜100%)に分類する機能と、作業中の重要な瞬間を検出する機能を搭載した。検証では進捗分類の精度が57.4%、瞬間検出の精度は91.3%、検出タイミングのずれは平均0.96秒だった。前バージョンのER 1.6と比べると、実ロボット・シミュレーション・人間による遠隔操作という3種類の制御モードすべてでツールオーケストレーションの成績が上回っており、静止画だけでなく生の映像フィード上での失敗検出にも対応した。計器の読み取りも円形ダイヤルだけでなく、デジタル表示や直線スケール、温度計など10種類の計器タイプに対応範囲を広げている。
安全性の指標である「Safety Instruction Following」と「Human Proximity」の両ベンチマークでもER 1.6を上回る結果が出ており、人と同じ空間で作業するロボットへの搭載を意識した改善だとわかる。Gemini API・Google AI Studio経由ですでに公開利用が可能で、Gemini Enterprise Agent Platformではプライベートプレビューとして提供が始まっている。複数ロボットの協働機能は、単体のロボットでは完了できない作業を役割分担で処理する用途を想定しており、倉庫内の搬送や組み立てラインのような複数工程が絡む現場での活用を見据えたものだ。外部ツールをネイティブに呼び出せるようになった点は、AIエージェントとは何かで解説されている「計画・実行・検証」のループをロボットの物理作業に応用したものといえる。




