NVIDIAは8月6日(現地時間)、ロボットや自動運転車、ビジョンAIシステムの開発向けに、物理世界をシミュレートするオープン基盤モデル「Cosmos 3」を発表した。詳細はNVIDIA公式ブログの発表内容で確認できる。NVIDIAは2025年からCosmosブランドで物理AI向けの基盤モデル群を展開しており、Cosmos 3はその最新版にあたる。
Cosmos 3は「mixture-of-transformers」と呼ばれるアーキテクチャを採用し、視覚認識(vision reasoning)・世界生成(world generation)・行動予測(action prediction)という3つの機能を1つのモデルファミリーに統合した。用途に応じて3サイズを用意しており、高精度なシミュレーション向けの「Cosmos 3 Super」(640億パラメータ)、効率的な推論向けの「Cosmos 3 Nano」(160億パラメータ)、エッジデバイスでのロボット運用向けの「Cosmos 3 Edge」(40億パラメータ)がそれぞれリリースされた。採用企業はロボティクス分野でDoosan、LGエレクトロニクス、Samsung、自動運転分野でLi Auto、Xiaomiなどが名を連ねる。
これまで物理AIの開発では、視覚認識・環境シミュレーション・行動計画を別々の専門モデルとして構築・保守する必要があった。Cosmos 3はこの3機能を1つのモデルに統合したことで、開発チームが複数モデルを個別管理する負担を減らせる点が特徴だ。オープンモデルとして重みが公開されているため、各社は自社の作業データをもとにファインチューニングを行い、現場ごとに特化させることができる。工場のレイアウトや走行環境はロボットや車両ごとに異なり、汎用モデルのままでは性能が出にくいため、この「現場ごとの特化」が実用化の分かれ目になりやすい。NVIDIAは同時にCosmosコアリションの対象地域を日本にも拡大したと明らかにしており、製造業やロボティクス分野の国内企業を巻き込んだ展開が今後の焦点になりそうだ。





