OpenAIは2025年8月7日、次世代フラッグシップモデル「GPT-5」を正式発表した。ChatGPTの無料プランを含む全ユーザーへの提供が開始され、同社のモデルのなかでも最も広く展開されたリリースとなった。
GPT-5の性能改善は全方位にわたる。OpenAIは「ちょっと賢い大学生から、博士号を持つ専門家への進化」という比喩で表現しており、誤回答率が前世代から約80%削減されたとする。計算能力も70〜80%向上しており、難易度の高い数学・コーディング・科学問題での精度が大きく上がった。ハルシネーション(誤った情報の生成)の頻度も低下している。
無料ユーザーへのGPT-5提供は、これまで有料プランの差別化要素だったモデル品質の壁を下げる判断だ。Microsoft CopilotなどのOpenAIパートナー製品にも統合されており、GPT-5の影響範囲は単体のChatGPTにとどまらない。
ただし、リリース直後にはGPT-5のキャラクターや口調の変化についてユーザーの不満が噴出し、旧GPT-4oへの回帰を求める声が拡散した。OpenAIは批判を受けて有料ユーザー向けにGPT-4oへの切り替え選択肢を残すなど対応に追われた。モデルの技術的向上と、利用者が慣れ親しんだインタラクションのスタイルのバランスという課題が改めて浮き彫りになった。




