OpenAIは8月6日、GPT‑5.6 SolとGPT‑5.6 Lunaの更新を発表した。有料プランでは応答の事実精度を高め、無料プランではテキストチャットの利用制限を撤廃する。ChatGPTには毎週10億人が利用しているとしており、既存ユーザーの体験改善と無料層への提供拡大を同時に進める内容になっている。
PlusとProプラン向けには、Chatエクスペリエンスで使うGPT‑5.6 Solを更新した。単に同意するだけでなく必要な訂正を返す、不要な装飾を減らし質問の性質に応じて詳しさを調整するといった調整が入っている。公開された比較例では、雨に濡れずに自転車で移動できるか尋ねた際、旧モデルのGPT‑5.5 Instantが降水確率や気温の推移まで並べる長い回答を返したのに対し、更新後のGPT‑5.6 Solは「風が主な懸念で雨の心配はない」という結論を先に示し、必要な情報だけに絞って答える形になっている。あわせてInstantとThinkingで別モデルのように感じられていた応答の一貫性も高め、ウェブ・モバイル・デスクトップに思考量を調整できる新しいスライダーを追加した。日常的な質問は素早く、計画立案やコーディングなど込み入った依頼にはより多くの思考時間を割り当てられる。
無料・Goプラン向けには、今週中にデフォルトモデルをGPT‑5.6 Lunaに切り替える。来週からはテキストチャットの回数制限をなくし、難しい質問に対応する「Think」ボタンも追加する(悪用防止のガードレールは適用される)。ファイルアップロードや画像生成など一部機能には引き続き制限が残る。無料・有料それぞれの提供範囲の違いはChatGPTの料金比較で随時更新している。なお、今回更新されるGPT‑5.6 SolはChatエクスペリエンス限定で、ChatGPT WorkやCodexを支えるGPT‑5.6 Solは対象外としている。
金融・医療・法律分野の事実誤りを最大68%削減
OpenAIの社内評価によると、正確な事実が求められる金融・医療・法律分野のプロンプトで、事実誤りを含む回答の割合はGPT‑5.5 Instant比でGPT‑5.6 Lunaが約62%減、GPT‑5.6 Solが約68%減となった。日付や数値、出典、ルールに依存する質問で情報源をより適切に使えるよう調整した結果だとしている。回答スタイルや得意分野はサービスごとに差があり、ChatGPTと他のAIチャットの傾向の違いはChatGPT・Claude・Gemini比較でも扱っている。
18歳未満のユーザー向けに年齢に応じた制限を追加
今回公開されたシステムカードでは、18歳未満とみられるユーザー向けの保護策も明記された。恋愛的なロールプレイや年齢制限のあるチャレンジへの応答を避け、性的な内容・摂食障害や体型への懸念・年齢制限のある商品・危険行為・グラフィックな暴力表現について年齢相応の境界線を設けている。加えて、支援が必要な場面では身近な信頼できる人とのつながりを促すよう訓練し、システム側の保護機能とあわせて18歳未満ユーザー向けの評価項目を新設したという。
ファイルアップロードや画像生成など一部の機能には引き続き利用制限が残るため、無料プランで完全に制限がなくなるわけではない点には注意が必要だ。





